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神戸クラシック物語
クラシック事変
  • クラシック入門シリーズ
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■ ジャン・ジャン・ジャン・・・・・ グウゥ〜

 これは前半のプログラムの終了の華やかなオーケストラの和音のあと、静寂を破って誰かのお腹の鳴る音がステージの下にとどろきわたった時のことだ。あまりに見事な音がしたので、普通、指揮者の出入りの最中、われわれ楽団員もスマシてたっているのだが、おかしくておかしくてたまらなかった。やっとの思いで笑いをこらえて楽屋へ帰ってくると、フルートの貴公子S君がみんなに「お騒がせしてすみません」と言いながら平謝りに謝っている。「言わなきゃわからないのに」と思いながら、皆で大笑いしたものだった。
誰のせいやら下手人が分からないのが本番中。ときにはクサイ臭いがまわりに漂ってくることもある。音がしないように苦労して、お尻を浮かしてガス洩れさせているんだな・・・・・などと思いをはせて行くと、なんとなく同情したくもなる。
なかには、二日酔いでどうしても吐きたくなって、予備においてあったラッパの朝顔に吐いたなんていう、つわものもいる。
本番中はみんな苦労?しているのだ・・・・・・・・。


■ お客様と夢の中

 長く舞台に上がる生活をしていると本番中に眠くて眠くて仕方がないというようなこともしばしばある。さすがに首席をまかされているときはそんなことはまずないが、本当に眠ってしまうことだってある。居眠り運転と同じと考えていただくとよい。もっともオケマンは運転手と違って死にはしないけど・・・・・・・・。
特に多いのは協奏曲のゆっくりとした楽章。ショパンのピアノ協奏曲など。オーケストラは暇だし、ピアノはきれいだし、ちょうどさっき食べた夕食もこなれてきて、ついつい・・・・・・・・・。フッと我に帰ると楽譜が追えていない。つまり一瞬眠っていたのだ。よく弓を落とさなかったな。ヤレヤレと、すぐに楽譜を追っかけてまた参加。それでもまた眠気が・・・・というようなときもある。車と違ってわき道に車を寄せて自分だけ駐車するというわけにもいかないからつらい。慣れてくるとベートーベンの第九交響曲のように速い楽章なんかでも起こる。
これは弦楽器だけのことではなく、管楽器でも起こっている。
「○○さんあまりに気持ちよさそうだったので、起こさないで、俺替わりに吹いといてやった」などと言っている心優しい(?)御仁にも結構お目にかかった。


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